In-App Review APIの概要まとめ

2020/11/25

In-App Review APIはストア評価やレビューをするためのGoogle公式の仕組みです。実際にいくつかのアプリに組み込んでみたので、備忘を兼ねて概要をまとめておきます。

いままではストアのアプリページへ誘導した上で、ユーザーに評価やレビューを能動的に入力してもらう必要がありました。誘導に沿って最後まで入力してくれるユーザーってあんまり多くないんですよね。

In-App Review APIを使うとアプリ内でシームレスに入力できるようになります。ハードルが下がるので、入力完遂率が上がるんじゃないかという期待が持てます。

In-App Review APIの動作条件は

  • Android5.0 (API level 21) 以上で Google Play Store がインストールされているAndroid端末
  • Google Play StoreがインストールされているChrome OS端末

で、アプリにPlay Core libraryの1.8.0以上を組み込む必要があります。API level 21 以上なのでAndroid 4系は非対応なことに一応注意。もう2020年ですし、Android 4系は切り捨てちゃっていいんじゃないかな……

実装はドキュメントに書いてある通りやるだけです。ちなみにネイティブやUnityからも呼び出せます。

注意すべきはレギュレーションですね。Android Developers からNG項目をいくつかピックアップすると

評価ボタンや評価カードを表示する前または表示中に質問をしない(「アプリを気に入りましたか?」といったユーザーの意見に関する質問や、「このアプリを 5 つ星と評価していただけますか?」といった予断を与える質問)。

カードの既存のデザインを、サイズ、不透明度、形状、その他の特性を含め、一切の改ざんや変更をせずにそのまま表示する。

カードとカードの背景を最上位レイヤに置く。カードが表示されたら、プログラムでカードを削除しないでください。カードの削除は、ユーザーの明示的な操作、または Play ストアの内部メカニズムに基づいて自動的に行われます。

あたりが目につきます。

特に、「アプリを気に入りましたか?」とか「このアプリを 5 つ星と評価していただけますか?」みたいな誘導ができない、というのは要注意かと。

この手の謳い文句とセットでストアに誘導して高い評価をもらう、とか、先に不満がないかを確認し、不満があれば独自の問い合わせページ、不満がなければストアと遷移先を出し分ける、みたいなやり方はセオリーとして定着している気がするんですが、In-App Review API的にはNGなんですね。

Googleとしては「なるべくニュートラルなフィードバックをもらう」という意図でIn-App Review APIを提供しているようです。

なので、これらの制約を踏まえてアプリに組み込むかどうか決めたほうがよさそう。肌感覚としては、文言による誘導や遷移先出し分けって一定の効果があると思っています。In-App Review APIを導入したほうがいいか、旧来のやり方がいいのかはアプリによって違ってきそうだなー。

参考URL




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